バイクの冬眠と春の走り出し準備について
冬の間も沢山乗る方と、
ほとんど乗らない方にわかれると思いますが、
余り乗らない場合には保管時および春の再始動に
気を遣っておくべきポイントがございます。
まず一つ目は自然放電によるバッテリーの劣化です。
充電の為に時々エンジンをかけるというお話を聞きますが、
始動時のセルモーターを回す電力消費を考えると逆効果です。
(一方で燃料系の詰まりを防ぐ意味では有効な部分もあります。)
走らずにアイドリングすることで、オイルシールの劣化や熱による外装の
破損の可能性も考えられます。
バッテリーを外しておくのも一つの手段なのですが、
最近のマシンでこれを行うとコンピューター上のカレンダーや、
各制御系の学習値が消えてしまうのでおすすめ致しません。
その為、根本的には充電器を使った定期的な充電をおすすめいたします。
これは冬だけでなく通年行うべきです。
次にガソリンの劣化と結露によるガソリンタンクへの水の混入です。
ガソリンは生モノであり時間と共に劣化します。
特に燃料ポンプやインジェクション等の狭い部分のガソリンが揮発すると、
ガムの様に粘度の高い成分が残り、詰まりや故障の原因となります。
これを防ぐには先ほどの観点とは逆に時々エンジンをかけて
新しいガソリンを送りこんでやればよいのですが、
バッテリーの保護とは背反しますので、
バッテリーは充電器で充電して維持。
燃料系は短時間のエンジン始動でフレッシュガスを送り込む
というのが良いでしょう。
また、保管中のガソリンは、タンク内の結露による水の混入を防ぐために出来るだけ満タンにしておいた方がよいでしょう。
ただし、最近のガソリンは一定量のバイオ燃料がブレンドしてあるものがあり、これも水分の発生の原因になるそうです。
ですのである程度は仕方ないと割り切り、
ガソリン劣化防止剤などを使用しつつシーズンが始まったら早めに交換して、水抜き剤を併用するのが良いでしょう。
駐車中はタイヤの保護の為、可能であればセンタースタンドで停め、
また、ジャッキなどでフロントタイヤのへの荷重を減らすことができれば理想的です。
また、タイヤの変形を防ぐために空気圧を0.5キロほど高めに入れておくのもよいと思います。
春の再始動時には、エンジンオイル内に結露で混入した水を排出する為にオイル交換をし、タイヤの空気圧を戻してください。
営業 市東
市東